(1)目的
APEC各メンバーが行っている貿易促進政策及 び民間部門の有する知見等を積極的に聴取し、情報・意見交換する ことを通じて、各々の貿易促進施策に反映させるとともに、メンバ ー間の協力による貿易促進プロジェクトの実施を通じて、更なる域 内貿易拡大を目指すことを目的としている。
(2)我が国の主な貢献
・第1回APEC国際貿易見本市の開催
(94年10月大阪)APEC域内の貿易機会の創出・貿易取引の
活発化のために、各メンバーの輸出有望商品等を展示・紹介し、商
談を行うための見本市。大阪市のアジア太平洋トレードセンター
(ATC)において、AP ECと日本国政府の主催の下、16メ
ンバーの参加を得て盛大に開催された。
2.アクション・プログラムの主な論点
(1)貿易見本市の開催の継続
我が国が第1回目を主催した見本市が 域内貿易の拡大に大きく貢献したことが評価され、今後とも開催を 継続することとなった。また、第2回目の開催国は来年のWGで決 定することとなっている。 (2)貿易振興機関の連携各メンバーが有する貿易振興機関
・団体等
(我が国ではJETRO)のからなる会合を開催する。これにより、
貿易振興機関の間の連携を密接にし、本WG活動の活発化に役立て
るとともに、併せて、WGがその知見を聴取することにより、各メ
ンバーの貿易促進活動に積極的に反映させていく。
(3)貿易促進活動の情報交換
各メンバーが行っている貿易促進施策 や諸活動につき、お互いに情報提供を行い、民間部門の利用を積極 的に促していくことにより、域内貿易機会の拡大を目指す。本年の WGの場では我が国からFAZ(輸入促進地域)に対する取り組み の概要を説明した。
3.今後のWG開催予定
・96年6月頃第8回貿易促進WG開催予定(チャイニーズ・タイ ペイ)
(1)経緯
世界の成長センターたるアジア太平洋地域の持続的な経 済発展及び「開かれた地域協力のモデル」の提示のため、本地域の 経済問題につき議論するため1989年に設立されたフォーラム。
(2)メンバー(18ヶ国・地域) ・ASEAN(ブルネイ、イン ドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ) ・米州(米国、カナダ、メキシコ(93年加盟)、チリ(94年)) ・オセアニア(豪州、NZ、パプア・ニューギニア(93年)) ・他のアジア(韓国、日本、中国(91年)、香港(91年)、台湾(91 年))
(3)参加閣僚通商産業大臣及び外務大臣 (4)APECの活動状況
@首脳会議(経済非公式指導者会議(LM):EconomicLeaders' InformalMeeting)
域内の首脳が非公
式に参集し、経済問題に関し幅広い見地から意見交換を行う場。昨
年11月にインドネシアのボゴールで第2回を開催。アジア太平洋
地域の貿易投資の自由化を掲げるとともに、人材育成、インフラ整
備、中小企業等の面での協力推進をうたったボゴール宣言を採択。
本年11月に開催予定の大阪会合において、ボゴール宣言実施のた
めのAPEC諸活動の中長期の行動指針(アクション・アジェンダ)
を策定すべく、現在高級事務レベル会合の場等で検討中。
A閣僚会議(MM:MinisterialMeeting)
各メンバーの通商産業大
臣及び外務大臣により構成され、APECの活動の方向性や実施の
ための計画決定を行うため、年1回開催。本年は11月に大阪にお
いて開催。
B高級事務レベル会合(SOM:SeniorOfficialsMeeting年3〜4回)
上記閣僚会議開催に向けての、各参加メンバーの高級実務者に
よる準備会合。閣僚レベルの指示を基にAPECの諸活動を総括。
なお、本年は特に貿易投資の自由化・円滑化の問題を集中的に議論
するSOM特別会合を設置。
1.背景
(1)目的
APEC各メンバーが行っている貿易促進政策及 び民間部門の有する知見等を積極的に聴取し、情報・意見交換する ことを通じて、各々の貿易促進施策に反映させるとともに、メンバ ー間の協力による貿易促進プロジェクトの実施を通じて、更なる域 内貿易拡大を目指すことを目的としている。
(2)我が国の主な貢献
・第1回APEC国際貿易見本市の開催
(94年10月大阪)APEC域内の貿易機会の創出・貿易取引の
活発化のために、各メンバーの輸出有望商品等を展示・紹介し、商
談を行うための見本市。大阪市のアジア太平洋トレードセンター
(ATC)において、AP ECと日本国政府の主催の下、16メ
ンバーの参加を得て盛大に開催された。
2.アクション・プログラムの主な論点
(1)貿易見本市の開催の継続
我が国が第1回目を主催した見本市が 域内貿易の拡大に大きく貢献したことが評価され、今後とも開催を 継続することとなった。また、第2回目の開催国は来年のWGで決 定することとなっている。
(2)貿易振興機関の連携
各メンバーが有する貿易振興機関・団体等 (我が国ではJETRO)のからなる会合を開催する。これにより、 貿易振興機関の間の連携を密接にし、本WG活動の活発化に役立て るとともに、併せて、WGがその知見を聴取することにより、各メ ンバーの貿易促進活動に積極的に反映させていく。
(3)貿易促進活動の情報交換
各メンバーが行っている貿易促進施策 や諸活動につき、お互いに情報提供を行い、民間部門の利用を積極 的に促していくことにより、域内貿易機会の拡大を目指す。本年の WGの場では我が国からFAZ(輸入促進地域)に対する取り組み の概要を説明した。
3.今後のWG開催予定
・96年6月頃第8回貿易促進WG開催予定(チャイニーズ・タイペイ)
1.背景
・APEC域内の貿易投資データについては、現在、各メンバ
ーがそれぞれ独自に統計を編集・公表しているが、メンバーにより
輸出入統計における計上基準が違う(例えば、FOB価格とCIF
価格の存在)など、各メンバー間で統計の編集方法が異なるため、
データが一致していない。
(注)FOB価格;輸出商品を船積み港で買い手に渡すときの船積み価格
(注)CIF価格;FOB価格+貨物運賃と保険料
・このため、例えば2国間の貿易関係で両国とも赤字を
主張することもありうるなど、域内の経済プロセスの正確な把握に
困難が生じうる。
・本WGは、APECメンバー間の商品貿易、サービ
ス貿易及び海外投資の各統計データを収集分析し、データの有用性
と比較可能性を高めることにより、より正確な経済分析と適切な政
策決定に資することを目的として、1990年にスタートし、現在まで
8回のWGを開催。
・本年4月に豪州・キャンベラで開催された第
8回WGでは、貿易投資データベース(TIDDB)の開発等につ
いて議論を行った。
2.APECにおける今後の行動
(1)「貿易投資データベース(TIDDB)」の開発
・商品貿易については、APECメンバーによ
り公表されているデータと、W Gで合意された手法を用いて変換
された比較可能性のあるデータを「貿易投資データベース(TIDDB)」
に入力する。
・サービス貿易と海外投資データについては、引き続
き比較可能性のあるデータへの変換方法等の検討を進め、利用可能
になった時点で「貿易投資データベース(TIDDB)」に入力する。
(2)データ編集に関する最新の国際標準の採用の促進
・サービス貿易と海外投資については、IMFバランス・オブ・ペイメント第5 版などデータ編集に関する最新の国際標準の採用を推進する。
(3)貿易・投資統計分野における人材養成・TIDDBシステムの使用方法 や、各メンバーにおける貿易・投資統計の編集に携わる者に対し、 新たな国際標準等に関するトレーニングを実施し、統計分野におけ る人材養成を図る。
(4)次回WGの予定:1996年5月中国(人材養 成トレーニングのためのワークショップを同時に開催予定)
1.背景
・APEC域内の途上国では、急速な経済成長に電力、交
通、通信等のインフラ整備が追いつかず、加えて、域内の巨大なイ
ンフラ資金需要を満たす資金供給をいかに行うかも問題となってい
る。このため、インフラ分野が成長持続のボトルネック、外資導入
の制約要因になりつつある。
・特に、BOT方式のような民間資金
の導入など、インフラ整備に要する資金の確保についての協力が求
められている。
(注)BOT方式;外資を中心とした民間事業者等
が事業に必要な資金を調達し、資本設備を建設、操業し、事業収入
により資本を回収した後、事業をホスト国政府に譲渡する方式。
・このような背景から、インフラ整備を促進するための方策について
検討する場として、インドネシア政府が提唱した「インフラ官民ダ
イアログ」が、本年9月にインドネシア(ジャカルタ)で開催され
た。
参加者 | 世銀、アジア開銀、米州開銀の代表、APECの関連WG の代表、PBF代表、民間企業等(プロジェクト形成経験のある銀行・ 企業等) |
(我が国参加者) | 伊藤忠商事 | 顧問 | 高野尚彦 |
-敬称略- | 日本長期信用銀行 | 常務取締役 | 越石一秀 |
長銀総研コンサルティング | チーフコンサルタント | 岩崎正義 | |
日本輸出入銀行 | 営業第一部長 | 丸川和久 | |
大和証券(株) | 国際引受部長 | 浦辺忠徳 | |
海外経済協力基金 | 企画担当審議役 | 藤本耕士 |
2.インフラ官民ダイアログ結果報告書の概要
(1)インフラ開発のボトル・ネック
・建設、償還に長期間を要する等のインフラ開発の 特殊性により、投資者とホスト国政府との間にリスク評価に関する 認識ギャップが存在すること。
(2)対応が必要な事項
(3)APECへの勧告(SOMに提示する今後の協力分野)
3.APECにおける今後の行動
(1)全般的なインフラ環境に関連する問題について分析的作業を遂 行する。
分析的作業の項目例
(2)民間部門にとってより透明かつ一貫性のある投資環境を確保す
るためのインフラ投資に関するガイドラインを作成する。
インフラ投資ガイドラインのイメージ
・インフラ投資に参加する民間部門とインフラ投資受入れ
国・地域側との間における投資条件等の一定のルールを定めるもの。
(例)
(3)引き続き官民ダイアログを実施する。
1、基本的位置づけ
(1)APEC地域が貿易・投資の自由化を通じ持続的経済発展を 実現するためには、技術レベルの格差にかんがみ域内加盟発展途上 国・地域の自立的な発展基盤を確立する事が必要。この観点から、 経済発展の基盤である「産業技術」分野におけるAPEC地域間の 協力が重要。
(2)産業技術に係わる多国間の協力の枠組みとして、 共通の課題に取り組むことの重要性とあわせ、APEC地域の産業 技術政策担当者の意見交換の場という意味でも有益。
2、APECの産業技術に係わる作業の経緯
(1)産業技術アクションプログラムの作成経緯
アクションアジェ ンダの産業技術に係わる部分は、「産業技術アクションプログラム」 に基づいて作成される。産業技術作業部会(Industrial ScienceandTechnologyWorkingGroup,ISTWG)において、本年 3月から産業技術アクションプログラムについての原案の作成を行 い、本年10月5〜6日北京で開催されたAPEC科学技術担当大 臣会合において承認され、大阪会合の議論に付されることとなって いる。
(2)産業技術アクションプログラム
「産業技術アクションプログ
ラム」は、産業技術分野における今後の域内協力のあり方を提示す
るもの。
(4)APEC産業技術作業部会(ISTWG)
APEC域内の技 術移転及び産業技術の相互交流の促進のための会合として、 1990年からISTWGが計9回開催されており、日本のメンバ ーは工業技術院国際研究協力課長で、中心となりとりまとめを行っ ている。ISTWGにおいて、独自のプロジェクトとして通産省提 案のサポーティングインダストリーに関する研究協力、産業技術イ ンデイケーター(米国)、A PEC環境技術協力シンポジウム (日本)、APECテクノマート(韓国)、APEC技術移転セミ ナー(チャイニーズ・タイペイ)等が実施されている。
3、今後の方向性
大阪会合においてアクションアジェンダの承認がなされた場合、以
下の事項が今後の活動のポイントとなる。
A.環境に関するイニシィアティブ
B.防災に関するイニシィアティブ
C.情報ネットワークに関するイニシィアティブ
D.その他のイニシィアティブ
Responsible for the content: All contents copyright (C) CYBER KANSAI PROJECT / All rights reserved