■関西国際空港

3大プロジェクトのひとつ関西国際空港は、1994年9月、大阪湾泉州沖5Kmの海 上に、わが国初の本格的な24時間空港として完成。511ヘクタールの用地に3,500mの 滑走路1本を有する。

この空港はアクセスがよく、大阪の都心部と1時間足らずで結ばれている。ま た、国際線と国内線の乗り継ぎは、旅客ターミナルビルを上下に移動するだけ で可能となっている。2004年頃までには関西国際空港の離発着回数は、現在の 1本目の滑走路処理能力の16万回を上回るものと予測されており、滑走路3本を 有する全体構想の早期実現が是非とも必要とされている。世界の主要な空港は 複数の滑走路を有しており、とくに東アジア地区では4,000m級の複数の滑走路 をもつ本格的な国際ハブ空港の整備が進められている。このような中、関西国 際空港は1995年8月から始まった、国の第7次空港整備5ヵ年計画中間とりまと めで、全体構想の着手が明確に位置づけられ、とりわけ2期事業については早 期着工が明記された。シンガポールのチャンギー空港、今世紀中に完成が予定 されている韓国の新ソウル・メトロポリタン空港、香港のチェク・ラップ・コ ック空港など複数の滑走路をもつアジアの巨大国際空港と充分競合できる国際 ハブ空港の出現をめざす全体構想の早期実現が期待されている。