●UNEP国際環境技術センター(UNEP/IETC)

これまで先進国が蓄積してきた、環境保全のための豊富な経験、技術や知識を 開発途上国に対して移転することを目的として、国連環境計画(UNEP)の国際 環境技術センター(IETC)を設立することがUNEPと日本政府との間で合意され、 1992年10月、大阪市鶴見区の緑地公園と滋賀県草津市の琵琶湖岸にIETC事務所 が開設された。IETC大阪事務所は「大都市の総合的環境管理」を、滋賀事務所 は「淡水湖沼集水域の環境管理」をそれぞれ分担し、その業務を推進している。

UNEPは国連の常設機関で、地球温暖化、オゾン層の破壊、熱帯林の減少など、 地球規模での環境問題に対して、世界各国が、協力して取り組むべき課題に対 処するため、1972年にスウェーデンのストックホルムで開催された国連人間環 境会議の成果を受けて、同年末の国連総会の決議により設立された。

UNEP/IETCでは、これらの課題を解決するため、関連情報の収集・提供、開発 途上国の行政官のための研修、専門家などの派遣によるコンサルティングその 他の各種調査および啓発活動などの業務を実施することとしている。

また、UNEP/IETCを支援する日本側組織として、大阪には(財)地球環境セン ター(GEC)、滋賀には(財)国際湖沼環境委員会(ILEC)が設立されている。