●留学生受け入れ制度

関西の大学院、大学や高等専門学校で学ぶ留学生は、大阪約3,800人、京都 約2,600人、兵庫約1,800人など計約9,000人。アジア・太平洋地域からの増 加が目立っており、国・地域別では中国、台湾、韓国がベスト3である。留 学生たちに対して、さまざまな支援策が展開されている。

大阪府は1993年度に大学院授業料や生活費を全額支給する国際友好奨学金制度 を創設し、これまでに学業成績がすぐれ、経済的援助を必要とする多数の留学 生達を支援してきた。95年2月には、堺市に留学生会館を建設した。大阪市、 神戸市をはじめ、多くの自治体も、奨学金の支給、住宅の提供、敷金の貸し付 け、国民保険料の補助、博物館など文化施設への無料パス発行などを行ってい る。

関西の有力企業のほとんどは社員寮を宿舎として提供するなど、積極的に留 学生を受け入れている。大阪商工会議所は1978年に、住居・生活は別にしつ つも留学生の相談に乗って悩みの解消に努める留学生里親制度を発足させた。 現在、492家庭が里親に登録、これまでに57か国・地域の2,692人の世話をし、 異国で暮らす留学生達の、精神的な支えとなってきた。