●技術研修制度

開発途上国への技術移転は国際協力の柱であり、関西でも多くの機関が、技 術研修生を受け入れ人材育成に努めている。

公的機関としては、茨木市にある国際協力事業団(JICA)大阪国際センター と大阪市住吉区の海外技術者研修協会(AOTS)関西研修センターをはじめ、 京都、和歌山、滋賀、奈良、福井など殆どの府県市で技術研修制度を実施 しており、アジア、中南米、中近東、アフリカなどからの技術研修生に技 術・生産・品質管理、企業経営などの研修を行っている。

また、神戸市の(財)神戸国際協力センターも、専門知識があり、ボラン ティア精神に富む60歳以上の企業退職者をアジアに派遣する「神戸市シルバー 海外協力事業」を行う一方、国連人口基金と同市の支援で設置された神戸ア ジア都市情報センターと協力して、アジアを中心とする開発途上国から医療、 教育、経済、都市施策などの技術研修員を受け入れている。

民間では、大阪府豊能町に研修センターを有する(財)オイスカ産業開発協力 団(OISCA)や神戸市のPHD(Peace,Health&Human-Development)協会が地道な 活動を重ね、東南アジア、ネパール、パプアニューギニアなどの工業、農 業、漁業、保健衛生のレベルアップに貢献している。