阪神・淡路大震災復興計画
■ 都市直下型地震の恐怖
1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災は、淡路島北部を震源地とするマ
グニチュード7.2の都市直下型地震だった。阪神高速道路が神戸市東灘区内で
横倒しになるなど高速道路の橋げたは9か所で落下し、JR、阪急、阪神などの
鉄道も、鉄橋や高架が21か所で落ち、15本の電車が脱線した。道路もあちこち
で寸断され、神戸港の岸壁もほとんど損壊、陸と海の交通網はずたずたに切り
裂かれた。神戸市長田区などで計531件の火災が発生、市街地など約100ヘクタール
を焼きつくした。神戸市を中心とする阪神間、淡路島などで約6,000人の死者、
約35,000人の負傷者を出し、ビルや家屋約19万棟が全半壊、約100万戸が停電、
約127万戸が断水となり、都市ガスも約84万5,000戸で止まってしまった。住民
約32万人が学校、公民館など1,247か所で不自由な避難生活を強いられた。電
話も47万8,000回線が不通に。経済活動は完全にマヒ、児童・生徒約2万人は親
類、知人らを頼って全国各地に疎開した。
阪神・淡路大震災の被害総額は時間の経過とともに増え、10兆円は超えるとみ
られている。